万協フロアー(支持脚)はコンクリートの上に床を組みたい時に重宝する工法です。
万協フロアー(バンキョー)を使った床組みのやり方、これさえ見れば初めてでも万協フロアーを使った床づくりができるようになります。覚えておいて損は無しです。
万協フロアーのメリット
工事にともなう騒音が比較的すくない
万協フロアーを使った床づくりはコンクリートに直接クギを打ったり、振動ドリルで穴を開けたりすることはありません。支持脚をつけた床材をパズルのように敷いていく工法です。
なので階下への振動音が格段に小さくすむので、騒音対策の面からみても優れた工法と言えるでしょう。
マンションや店舗でのリフォームで大活躍すること間違いなしです。
床下に配管・配線スペースをとることができる
万協フロアーの支持脚は床全体を持ち上げ、床下に均等にスペースを作ってくれます。これにより床下に配管スペース、電気配線を取り廻すスペースを確保できます。
万協フロアー 参考URL https://www.bankyofloor.com/product/cat03/entry-145.html
イメージ的には万協フロアーつきパーティクルボードを置き、その上に合板を張り付けて補強し床を仕上げていくイメージです。
では実際の施工風景を見てみましょう。
万協フロアーで床づくり【実践編7ステップ】
万協フロアーとパーティクルボードを用意する
まずはパーティクルボードと万協フロアー(支持脚)を用意しましょう。
パーティクルボード
パーティクルボートとは木材チップを圧縮成形した板のことです。反りづらいので、万協フロアーではパーティクルボードを使います。
サイズは厚み(T):20mm 巾(W):600mm 長さ(L):1820mmの床おき用のパーティクルボードがあります。
プロユースのホームセンター(例えばコーナンPro)などには万協フロアーと一緒に普通に置いてあります。
パーティクルボードは重さが一枚16キロ以上もあります。エレベーターの無い建物での施工の際は荷揚げ業者を頼むか、覚悟を決めて自分で運ぶがあらかじめ決めておきましょう。また水に濡れると弱い性質もあるので、置き場所には注意が必要です。
万協フロアー
万協フロアーは中にボルトが仕込んであり、設置後に上からドライバーを使ってボルト部分を回転させることで床の高さを調整することができます。
写真の万協フロアー(支持脚)はかなり高さの低いものですがセ、タイプよって50センチを超えて高さを調整できるものがある。上げたい床の高さにあった支持脚を選ぶ必要があるので、購入する際には注意が必要。
さらに注意点として同じの部屋の中でも、コンクリートの床の高さは完全に均一でなく。中には数センチ以上の差があることがあることが多い。その場合は数種類の支持脚を使うこともあるので、床のレベルは作業前に入念にチェックしておこう。
この支持脚(通称:バンキョー)をパーティクルボードに一定間隔で取り付けいきます。
万協フロアーをビスを使って固定、その際の注意点!
455mmピッチに取り付け
万協フロアー(以下:バンキョーと記述)をパーティクルボードの側面に固定していきます。間隔は455mmピッチで取りつけましょう。両サイドに取り付けず、片側だけ取り付けるようにしましょう。
パーティクルボード専用ビスを使う
注意点としてできるだけ専用のビスを使うようにしましょう。よく「普通のビスでも取りつけできるでしょ?」と言う人もいるんですが、使ってみれば全然ちがうことが分かります。パーティクルボード用の専用ビスの方が圧倒的にビスをもみこみやすく、かつしっかり固定できます。
普通のビスだと、もみこんだ時にうまくパーティクルボードを引き寄せられず、バンキョーとボードの間に1mm程度の隙間ができることがあります。それが専用ビスを使うと簡単に隙間なく固定することができます。できるだけ専用ビスでの取り付けをおすすめします。
パーティクルボードを床に置いていく
まずは一列目を床置きしていく
実際にパーティクルボードを敷いていきます。その際にレーザーを使って高さを調整しておきましょう。敷き終わった時に最終調整をしますが、あるていど調整しながら敷いていけば最終調整が楽にできるからです。
注意しておきたいポイントは外周部分は5mm~15mmほど隙間をあけること。これはパーティクルボードは湿気で膨張してしまうためです。
2列目は半分に切ったボードからスタート
最初に一列目を敷き終わったら、二列目はパーティクルボードの長さを半分に切った600mm×900mmサイズのものを置きましょう。一列目は1820mm、2列目は半分の910mmからスタートといった感じです。
この置き方にすることで床の強度がまします。パーティクルボードを次々しいていったら、支持脚(バンキョー)にビスをもんでパーティクルボードを連結していきましょう。
騒音が少ないからクレームを受けにくい
この万協フロアーを使った【おき床】工法の最大のメリットは騒音の低さです。コンクリートに直接クギを打ったり、振動ドリルで穴を開けたりする必要がないため、比較的しずかに作業をすすめる事ができます。
振動ドリルなんかはかなり大きな音がでる作業です。工事で使って騒音クレームをもらうナンバーワン工具だと言ってもいいぐらいです。マンションのリフォームなんかだとできるだけ使いたくない道具なんです。
なので万協フロアーを使った床づくりは【騒音対策】ができてありがたい工法と言えます。ただし材料を切ったりする時など、騒音がゼロと言うわけではないので過信は禁物です。
パッキンを作っておく楽にしけます
パッキンを準備しておこう
パーティクルボードを敷く時の注意点として、ボード同士の隙間を15mm程度とっておく必要あります。あらかじめ15mmの隙間パッキンをつくっておくとすばやく作業をとりおこなうことができます。
上の写真の所々に現場でつくった木製のパッキンが設置してあります。これを床置きしていきたい場所にあらかじめ設置しておけば、床置き楽になり作業スピードも上がります。
レーザーを使って最終調整
パーティクルボードの床が敷きあがったら、レーザーを使って最終調整しましょう。水平器や定規を使うやり方もありますが、高さにムラがでやすいので、できればレーザーでの調整をおすすめします。その上で定規なども併せて使えば、まっすぐな床を作ることができます。
最後に軽く歩き回って、床がやたらフワついている場所がないかなど確認しておきましょう。フワついている場所があれば、調整がうまくいっていない可能性があるので要チェックです。
接着剤を上から流し込む
最終調整が終わったら、支持脚(バンキョー)に接着剤を流し込んでいきます。
支持脚のボルトは中に筒状の空洞になっていて、ここからドライバーを差し込んで高さ調整した穴から接着剤を流し込んで行きます。支持脚の地面と設置しているゴムの部分がしっかり接着するように流し込みましょう。
初めてだと、なかなか加減がわからず足りなくなったらどうしようなんて思ったりしますが、プロユースのホームセンターなら接着剤も置いてあることが多いで事前に確認しておくと安心です。
接着剤を流し込んだら、なるべく歩き回らず固まるまでしばらく待ちましょう。なのでこの最終調整から接着剤の流し込みは作業の終わり間際、夕方などにやることがおすすめですね。
ベニヤを増し張りして強度をあげる
合板を張りつけよう
接着剤を流し込んだら、パーティクルボードの上に9〜12mmの合板を張り付けていきましょう。これで床が一体となり、より強度があがります。
コンクリートの床の上に万協フロアーの床が完成しました。合板を張りつけた後だと、驚くほど床が丈夫になるので安心して歩くことができます。
万協フロアーで床ができました
合板の張りつけが終了しました。パーティクルボードと合板が一体になったので、かなりの強度がでて安心して歩けるようになりました。床のふわつきもありません。後はこの上にフローリングや長尺シートで床を仕上げていくとになります。
最終チェックとして、段差ができている箇所がないか歩きながら確かめておきましょう。
パズルのように次々パーティクルボードを敷いていく、バンキョーフロアを使った床づくりどうだったでしょうか。床がコンクリートで騒音に気をつけたい環境ではありがたい施工方法ですよね、配線スペースをとりやすいのもポイントが高い点。
YouTubeには公式解説の解説動画があります
実はYouTubeには【万協フロアー】公式が施工について詳しく解説してくれている動画あります。
各工程を動画で説明してくれているので、当サイトでは説明しきれなかった細かいところまで解説されています。実際に施工をやってみようという方はぜひ一度みてみる事をおすすめします。
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